おうち時間を豊かにする スチールと木を融合した上質な家具
福岡県大川市の境木工は創業明治40年で100年を超える老舗工場です。古くからたんす造りを主とし、今日までに数多くの収納家具を手掛けてきました。今回、境木工のオリジナルとして開発するSlim Deskはたんす造りで培った精神を感じる製品をデザインしたいと考えました。
大切にした寸法
2019年末に起こった世界的な感染症により、これからの働き方、さらには生き方を考えた方は多いのではないでしょうか。家族と一緒にいる時間を大切にし、できるときに仕事をしたい。しかし、家で仕事をする環境を整えようとしたときに、誰しもが書斎室やアトリエがあるわけではありません。Slim Deskではダイニングや寝室の余白に置きやすくするため奥行きを39cmと浅い寸法となっています。収納は引き出しと片開きの2種類、どちらもノートPCや厚手のファイルを仕舞いやすい寸法となっています。
たんす屋のつよみ
部屋の中心はダイニング、ソファ、ベッドであって、Slim Deskはあくまで脇役です。できるだけさらりとした存在感や質感であるために、小口が薄くみえるようこだわりました。色は経年変化が楽しめるナチュラル色のオーク やウォルナットに加え、木目を活かしたマットな黒塗装も準備しています。これらのディテールや色にはすべてたんすづくりで培った技術が活かされています。
要所に設けた金属
これからの暮らしを考えると土足や土間のある住まいが増えてくるように思います。それは海外の家がいいと言いたいわけではなくて、日本の古い民家で見られた土間や三和土への憧れから来た発想だと思っています。ゆくゆくは土間空間を持ちたい、そう考えていると脚はスチールとし、木部は地面へ設置させない形状もふさわしいと感じてきます。またダイニングテーブルの脚もスチールが増えてきていますので、奇抜な素材ではないのかもしれません。収納のつまみは木部ディテールとリンクさせるために真鍮を削り出し、薄く納めています。真鍮は木と同様に経年変化が楽しめる金属です。
家の片隅や窓辺にSlim Deskを置き、家事、育児をしながら仕事を楽しみましょう。
150タイプW1500×D390×H720/120タイプW1200×D390×H720/広葉樹ウレタン塗装(オーク・オークBK・ウォルナット)・スチール粉体塗装・真鍮(つまみ部分)/境木工(福岡県)
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